こんにちは
ゆうへいです。
あなたは小説で最後にそういうことだったのか~という経験はありますか?
(もしあれば、どんな作品だったか教えていただきたいです(笑))
今回は、そんな風に最後になってつながってくる巧みな小説に出会いましたので紹介しようと思います!
伊坂幸太郎著 「ラッシュライフ」
です
この作品は、2002年に新潮ミステリー倶楽部で単行本として、2005年には新潮文庫で文庫本として発行されたミステリー小説です。
この作品をきっかけに作家「伊坂幸太郎」が注目されるようになったといわれています。
また、堺雅人主演で映画化もされています。
では、そんな小説について感想を交えながらレビューしていきたいと思います。
こんな人にオススメ
・各登場人物による多視点な物語を読みたい
・終盤になって引き込まれていく物語を読みたい
・謎を解きたい!
・美術作品をテーマの一つとした物語を読みたい
あらすじ
本書は5組の登場人物たちが中心となって物語が進んでいきます。
・大金持ちの画商と画家
・几帳面な泥棒
・新興宗教に惹かれる画家と指導役
・パートナーの殺害をもくろむ女性精神科医とサッカー選手
・四十社連続不採用にあっている失業者
この5組の物語が並走し、交錯していく十以上の人生。
その果てに待つ意外な結末。
不思議な人物、機知に富む会話、先の読めない展開。
巧緻なだまし絵のごとき現代の寓話の幕が、今上がる。
(出典:文庫版「ラッシュライフ」裏表紙より)
こんなあらすじ説明がされており、一体どんな結末なのか、どんな風に交錯していくのか、とても興味深い作品でした。
よかったポイント3選
本書「ラッシュライフ」での良かったポイントを3点で紹介します。
・徐々につながる登場人物たちと共通点
・人生に関する深い言葉
・スピード感を持った構成
徐々につながる登場人物たちと共通点
あらすじにもある通り、この物語は、5つの物語が並走して進んでいきます。
最初は全く関係のない5つの物語のようにして進んでいきます。
しかし、後半になり物語の全貌が明らかになるにつれて、彼らのつながりが見えてきます。
伊坂幸太郎さんの巧みな文章構成により巧みに明かされていく共通点にきっともう一度読み返したくなること間違いなし!!
人生に関する深い言葉
この物語の登場人物たちは、それぞれが尖った人生を歩んでいます。
その登場人物たちが折々に発する人生に関する言葉には、心にグッとくるものも多かったです。
今回は2つの例を紹介しようと思います。
一つ目
四十社連続不採用にあっている失業者:豊田による発言
「人生は一秒ごとに流れていっている、自覚しているのか」
この豊田は、物語の中で、若者たちに襲われます。その中でのこころの叫びでした。
失業者である自分なんかにかまっている暇があるなら、自分を高めることをしろ!という失業者だからこその後悔を踏まえた心の叫びだと思います。
この言葉には、グサッとくる人も多いのではないのでしょうか…
僕自身も「何かやりたい」と漠然と思うだけで、結局何も進まないまま怠惰な生活を送ってしまっているということは多々あるので心に響きました。
フィクションの人物ではありますが、人生の先輩の言葉を忘れず研鑽していきたいです!!
二つ目
几帳面な泥棒:黒澤
「人生に行き詰まっていると思っているのは自分だけ、例えるなら、砂漠の中に白線を引いてそこから落ちないように踏ん張っているからだ、落ちたら死ぬと思い込んでいるだけだ、自由に動けばいい、死にはしない」
空き巣泥棒である黒澤と同級生である人物に対して発した言葉です。
その人物は、慎重になりすぎて動けない性格でした。
そして彼はこの言葉を聞き「救われた」と感じます。
そんな彼はおそらく日本人を象徴する人物ではないかと僕自身は感じています。
多くの人は、きっと今の居場所から離れてしまうとすべてが崩れてしまうという彼と同じ思考をするでしょう。
僕自身も同様です。
今の居場所が大事であることはわかります。しかし、何か変えたいという思いがあるのであればやはり動くしかないのだと実感させられる発言でした。
他にも心にグッとくる言葉は物語の折々に含まれています。
きっとあなたにグッとくる言葉も含まれていると思います!!
ぜひ探してみてください!!
スピード感を持った構成
この物語は、5つの物語が並走して進んでいきます。
そのため、1つ1つの物語が早いテンポで進んでいきます。
このテンポの速さが物語へと引き込んでくれます。
特に終盤は、次々につながっていき止まることができませんでした。
これは、読んでみればわかると思います。
また、サクサクと読み進めていける点は、あまり長文に慣れていない人でも読みやすいと思います!!
まとめ
今回は、作家伊坂幸太郎を世間に知らしめたとされる代表作「ラッシュライフ」について感想を交えたレビューをさせていただきました。
本書は、並走する5つの物語が終盤にむけて徐々につながってくるミステリー小説です。
良かったポイントとして
「徐々につながる登場人物たちと共通点」、「人生に関する深い言葉」、「スピード感を持った構成」
を上げさせていただきました。
終盤には、あの時のあれはあれだったのか~
(よくわからない言葉でスミマセン(笑))
ときっとスッキリと読み終えることができると思います!
ぜひ読んでみてください!!
以上、ここまで読んでいただきありがとうございました。
良ければコメントお待ちしております!!
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